| ポラリオンライトを使うと目に見えない小さなゴミまで見ることができますが、「見える」だけでは評価用のツールとしては不足です。やはり数値管理ができることが条件となります。通常、そのためのツールとしてはパーティクルカウンターを使用しますが、そのパーティクルカウンターのほうにも問題があります。一般的なパーティクルカウンターの最大粒径は5μm。吸引という方法では、あらゆるサイズの粒子を同じように測定することはできません。5μm〜100μmの範囲のゴミは肉眼でも見えませんので、この範囲のゴミがあるのか、ないのか、実はパーティクルカウンターでもよくわからないのです。 このページではポラリオンライトを使って、目には見えず、パーティクルカウンターでも測定できない領域の空気中のゴミを「定量的」にカウントすることでパーティクルカウンターの役割を持たすことが可能かどうか実験してみました。 |
| 【実験方法】 100mm間隔で縦横に糸を張った奥行き100mmの治具をつくりました。この治具を使うことで空間中の1リットルを区切ることができます。側面から幅100mmのスリットを通してポラリオンライトの光を当てます。周囲の光の影響が入らないように黒いカバーをして、その正面にカメラを設置します。カメラの撮影メニューをセットして区切られた1リットルの空間中のゴミを実際にカウントします。 ※1リットル=0.0353CF=0.001m3 |
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【撮影メニューの詳細】
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| このように撮影した画像は写真加工ソフトを使うことでより鮮明にすることができます。今回はAdobe社の「フォトショップエレメント3.0」というソフトを使用しました。 下の写真@はカメラで撮影したそのままの状態です。いくつかパーティクルが映っていますが、Aのように加工ソフトでレベル補正をかけるとさらに多くのパーティクルが浮かび上がります。Bはその一部を拡大したものです。 |
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| 【レベル補正機能を使う】 「フォトショップエレメント」の「レベル補正」機能は、明るさを変化させたり、ぼんやりとした画像にメリハリをつけたり、陰影の強すぎる画像を和らげたり、など細かく色調を調整することができる機能です。 この機能を使って見た目では分かりにくいわずかなパーティクルの反射光を強調し、目に見えるようにします。 実際に加工の様子を見てみましょう。Cの写真はレベル補正前のものです。これにレベル補正画面(写真D)で入力レベルを「0」「1.50」「115」、出力レベルを「0」「255」とします。すると同じ写真がEのようになり、気中のゴミが大変分かりやすい状態になります。 加工の前後で見やすさを比べてみましょう。 ※詳しくはフォトショップエレメント関連のHPをご参照ください。 |
フォトショップエレメントで編集 |
| 【パーティクルカウンターと同時測定】 リオン製パーティクルカウンターKR-12Aを使用し、撮影と同時にパーティクルを測定しました。一番大きな5μm粒子を対象とするため、撮影エリア直下にて漏斗で集めました。※写真Fは実験の様子。 図Gでは0.5μm(×100倍)と5μmのパーティクルとポラリオンライトで実際にカウントした数値をグラフ化したものです。 これを見る限り、パーティクルカウンターで測定した5μm粒子数とポラリオンライトでカウントしたゴミの数には相関関係があるように思います。 ※ポラリオンライトで実際に見えている粒子径は5μmよりもっと大きく数ミリ〜数10μmと思われます。今回はたまたま近い数値になりましたが、精度を上げるためには粗塵用パーティクルカウンターとのデータ取りなどを重ねる必要があります。 |
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| 【撮影メニューによる比較】 デジカメの撮影メニューでシャッター速度を変えて、さまざまな条件を試してみました。 Hの写真では1秒以上露出しました。その間のパーティクルの移動を軌跡として捉えることができました。全体的に明るくなってしまうのでカウントするのには不向きですがパーティクルの飛ぶ方向や速さを確認するにはよいと思います。 Iは1/20秒です。パーティクルカウンターの比較時に使った漏斗の反射光が強すぎで、光る部分のカウントが難しくなります。カウントには不向きです。 J1/100秒の場合は露光不足でパーティクルははっきりとは映りませんでした。 ※露出を長くすることでパーティクルの流れを調べる用途にも使用できそうです。 |
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| 【実験の考察】 ポラリオンライトと一眼レフカメラを使って気中の粗塵をカウントする試みはうまく行ったと思います。今回は容積で1リットルでカウントしましたが、1CFに換算する場合は28.3倍すればできます。 また、シャッター速度を設定することで、ゴミ数のカウントを優先する撮影方法と露出時間を長くし、ゴミの飛ぶ方向や速さを調べる撮影方法の2通りの測定方法が可能であることが分かりました。 対象となる5〜100μm粒子はクリーンルーム規格でよく言われる0.5μm粒子より大きく重いので、動きの要素としては「浮遊」よりも「落下」が主となるはずです。今回の実験方法を元にゴミの動きを観察することで新たな対策も考えられると思います。 |
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