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排気のある工程でのクリーン化について

【排気のある工程でのクリーン化とは?】

通常、工場やオフィスは換気を行っていますが、これは原則、陰圧状態となります。クリーン化するには陽圧化が有効ですので、換気扇を止めて、内部を陽圧化するところからスタートします。
ところが、一方では様々な理由で陽圧化が難しい工程もあります。しかも、近年特にクリーン化が必要とされる、塗装・コーティング・ラミネート・精密印刷・樹脂成形などの工程ではこの要件に当てはまるものが多いのです。
このページでは、排気のある工程での対策方法について考えてみます。

※ここではバイオハザード・放射線管理区域は除きます。ご了承ください。
溶剤・塗装は似ているが、塗装は塗料そのもの
もクリーン化の問題になるという認識
【排気のある工程での問題点】

まず、排気を行う工程は次の2つに分けられます。
  • 1)陽圧によるクリーン化が可能 
     ※対象が熱のみの場合、処理設備の付随したドラフトチャンバーなどで陰圧区画を分ける場合など。
    2)ワークの上流側に発塵源があり対策が難しい
  •  ※排気を行う区域内に発塵源がある、もしくは上流から発塵の入流があるのでクリーン化が難しい。
1)の場合は排気量に必要給気量を加えた量を給気すれば、陽圧化が可能です。しかし、通常よりも給気量を多く必要とするため、コストアップにつながります。
2)の場合は、例えば、溶剤を使ったコーティングなどでは、作業員を下流側(溶剤が流れてくる)に配置するわけにはいかないので、上流に置きます。すると、作業員の発塵が直接ワークに向かって流れることになります。この状況では、クリーン化できないわけではないですが、通常よりもクリーン化が難しくなります。さらに、状況によっては以下の問題もあります。
  • 3)溶剤を含むためにクリーン化したエアを循環させることが出来ない。(オールフレッシュ)
    4)コーティングなどの場合、塗布液の調子を整えるために温湿度の制御が必要。
    5)溶剤によっては、防爆仕様が必要。

【それぞれの対策方法】

1)の場合は、通常のクリーン化方法で対策が可能です。
3、4、5)になると空調専門メーカーの領域です。シーズシーのようなクリーン化メーカーでは対応が難しくなってきます。済みませんが、そちらに相談してみてください。

また、装置側で給排気装置をもち、設置環境ではプラスマイナスゼロになるような装置もあります。
※バランスが壊れて陰圧に傾くケースも多々あり。

以下の記載は主に 2)の場合の対策についてです。

クリーン化の原則では作業員は風下だが・・・
【発塵源が上流に・・・】

右図は塗装工程での空気の流れを示したものですが、塗装は溶剤を使用するため、作業員はワーク(自動車)の上流でなければなりません。この図で発塵源となるのは、以下のとおりです。
2)の対策とはこの発塵への対策に他なりません。
  • 1)作業員からの発塵
    2)排気の流れによって流入してくる外部の気中ゴミ
    3)床にたまったゴミの再飛散
塗装工程での空気の流れ
【上流からの発塵の対策】

作業者からの発塵 クリーンウエアの着用、ウエアの管理、入室管理、動作のマナー
外部からの汚れた空気の侵入 上流の部屋のクリーン化(陽圧化)、上流から給気されるブロア・ダクトのクリーン化、上流での作業員やプロセスの発塵を軽減する。
床に堆積したゴミの再浮遊 床清掃、床からの飛散防止(粘着マットなど)、ワークを高い位置にあげる
【付着のしやすさ】

ところで、クリーンルームの清浄度規格と良品率の相関性がとれずに困るという、ご意見を耳にすることがあります。これはゴミの付着しやすさに起因しているのではないかと考えます。つまり、ゴミが非常に付着しやすいワーク(プロセス)とそうでないワークがあり、確かにゴミが不良の原因になるのだけれども、空気中の濃度だけでは判断しにくいということです。
ゴミの付着は、空気中のゴミの濃度・気流速度・滞留時間・沈着速度・付着率によるものと考えられます。
フィルムのように静電気が起きやすいものはクーロン力の沈着速度に強く影響を受けやすく、自動車のボディのようなワークは気流を受け流しやすいため、付着率が少ないのではないかと考えています。
【対象となるゴミの大きさと動き】

粗大粒子と呼ばれる10〜100μmの粒子(※このページでは単にゴミとも呼んでいます)は気流に沿って挙動しますが、気流の滞留域では空気の粘性を受けてゆっくりと落下します。このとき、最終的には一定の速度になるので、「ストークスの終末速度」と呼ばれています。
しかし、それ以上の速度の気流があれば、再び、舞い上がってしまうのです。その速度は鉄の50μmの粗大粒子の場合で0.6m/secと普通にクリーンルームの中にある程度の風速なのです。
鉄のようなものでも微粒子は気流に乗りやすい
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