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| 2017.01.23更新 |
| 手袋や指サックの交差汚染対策 | |||||||||
| 異物不良というのは、単に飛散異物から発生するものではなく、人の手や指の接触で発生するものもあります。中でも触手による手の成分(角質や汗など)が原因で金属の腐食が発生することも少なくないようです。手(指先)が直接銅板に触れ数日間放置すると、変色(指紋状)や場合によっては緑青(ろくしょう)が生成します。これら生成物の化学分析(FT−IR分析)を実施してみると蛋白質に加え、有機酸塩(カルボン酸塩)が検出されることから、手からの分泌物(有機酸)が金属を腐食させ金属塩が生成し後に、空気中より水分を吸収し腐食拡大しているようです。これら触手による腐食トラブルを回避する為に、手袋や指サックを付けた作業を行っている事業所がほとんどだと思います。しかし、これで腐食問題が解決しているかというと完全に押さえ込みができないのも現実のようです。 なぜならば、手からの汚れを防げたとしても、ワークに触れる手袋または指サックの外側が汚れていたら、交差汚染でワークも汚れてしまいます。そのため交差汚染予防は非常に重要です。今回は、手袋や指サックの交差汚染対策についてご紹介します。 |
![]() 皮膚片と思われる異物 ![]() 交差汚染はどこから? |
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| ■身近な交差汚染の例 | |||||||||
| ■手袋は簡単に汚れます!! | |||||||||
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| ■対策 | |||||||||
| 手袋や指サックは手からの分泌物を遮断できますが、装着状態において何らかの原因で顔をなでるなど、直接皮膚の一部に接触すれば人体からの分泌物は手袋表面に付着転移し、商品に対しての効果は無くなってしまいます。改善策として、手袋の定期的な交換または清掃が挙げられます。 |
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| ■手袋の交換 | |||||||||
| 最も効果的な対策は手袋を頻繁に交換するでしょう。でも、実行するには材料費、人件費など日々のランニングコストとして明らかにコストアップとなります。適切な手袋交換が負担となるコストアップをある程度抑制することも可能かもしれません。現状の把握と交換時期の理論立てた行動(アクション)が重要であると考えます。 そこで、手袋の交換時期を検討するには、各時間の手袋の汚れ具合を確認すれば良いでしょう。粗大粒子カウンターRACCARを用いてスタンプテストで確認できます。 正しく評価するには、次の事を設定しなくてはなりません。 1)決められた場所(作業) 2)決められた人 3)決められた指 4)決められた作業時間(作業個数) これら4項目を決め同一の手袋・指サックで同じやり方を繰り返し行い、異物転移量をRACCARで計測すれば、初期から作業個数が増える度に異物どのように転移付着するか知ることができます。 |
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| RACCARで手袋に付着した異物の数を調査します。 | ![]() |
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| 手袋からサンプリング板に転移したゴミの画像です。 これで手袋に付着した異物の大体の数が分かります。 これらの異物がワークに転移し得るので、手袋が汚れてきた時期にぜひ交換しましょう。 |
![]() |
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| このスタンプテスト法は、手袋だけではなく、ウエアなどにも使えます。 | ![]() |
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| ■手袋の清掃 | |||||||||
| 適切な交換時期を見極めても、コストが高すぎる場合、交換時期を延期できるように、または、手袋の清潔さをより長く保てるために、その合間に手袋を清掃するという手もあります。方法としては、アルコールとワイパーで拭くか、粘着ローラーでゴロゴロするなど挙げられます。それにしても、清掃媒体が汚れていたら、手袋が余計に汚れていくので、清掃媒体の清潔さを十分に気を付けましょう。清掃媒体の交換時期の設定は、手袋交換時期の設定と同様、データに基いて検討しましょう。 |
![]() 粘着ローラーで簡易なクリーナップ |
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