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2018.05.07更新
「ワイパー評価」実験レポート
従来シーズシーでは、清掃作業に使用するワイパーに関してタンブリング試験結果などを用いて評価しておりました。しかし、使用することによって起こる生地の切れ・裂け目からの発塵、どういった汚れにどのワイパーを使用すればいいのか。こういった実験は行っておりませんでした。そこで、今回は代表的なワイパーを使用し、「完全な清掃」に向けて調査を致しました。
【実験目的】
クリーンルーム内外で使用する、主流なワイパー3種(LTK3000E/CRワイパーU/キムワイプ)を用いて「拭き取り」「発塵」「吸水性」の比較評価実験を行い、ワイパー別の特性を確認する。
【比較実験T:拭き取り】
1)透明塩ビ板と汚れに見立てた5種類の代用品(白色ワセリン/石松子/醤油/リキッドファンデー
ション/土)を用意する。
2)30cm角のアルミパイプにワイパーを巻き付け、それぞれ代用品を均等に拭き取り、拭き取り効
果を確認する。
白色ワセリン
石松子
一般的な醤油
リキッド
ファンデーション
ガーデニング用土
石松子や土のような固形物に関しては、3種類に差はあまり見られませんでした。
油分の拭き取りでは、LTK3000Eは油がのびてしまいました。
CRワイパーUは、粘度の高い油(白色ワセリン)が最もよく拭き取れました。
キムワイプに関しては目の荒さから液状のものは全く拭き取れませんでした。
【比較実験U:発塵】
1)漏斗にワイパーのたるみが出ないように張った状態で固定する。
2)ワイパーを張った漏斗をパーティクルカウンタ(型式:KC−52の上にセットし、裁断ばさみで決まった長さ(3cmほど)にカットした時の発塵量を測定する。
【結果】
実験の様子
【比較実験V:吸水性】
1)IEST-RP-CC003.3の項目8.1/8.2に準拠した方法でワイパーを水に浸す。
2)1分間放置したのちに吸水量と吸水効率を測定する。
考察
今回は一般的にクリーンルームや準クリーンルームで清掃に使用されるワイパーの比較を致しました。各ワイパー別に記しますと
LTK3000E
に関しては切断試験による発塵テストの数字にも表れているようにクリーンルーム用ワイパーとしては安全性が一番高い評価になります。拭き取り力から見ると、液体の拭き取りにはあまり適しませんが超極細繊維を使用しているため、繊維くず等の乾燥した異物の除去には最も適したワイパーとの結果となりました。LTK3000Eは回数制限はありますが、クリーンクリーニングによる再生が可能です。
CRワイパーU
の一番の特徴としては、熱エンボスの表面処理(プレス加工)で圧縮しているために油脂の拭き取りに最適な結果が拭き取り試験でも現れました。特にワセリン(石油精製品)の拭き取り結果に見れるように、親油性の高い物質の拭き取りには、抜群の効果を発揮します。反面ファンデーションリキッドのように、液体と固体の融合物の拭き取りでは液体部分だけを除去し個体部分が残る結果となりました。
キムワイプ
に関しては材料がパルプ(植物繊維)からすると、クリーンルームでの使用には、かなりのハイリスクを伴います。レベルの高い吸水性目的で使用する際には排気ベンチ等で塵埃拡散対策を併用して使用することをお勧めいたします。
切断による発塵試験に関しては、ほぼ予想通りの結果になりました。拭き取り試験に関しては、まだ対ワーク材質による検証や拭き取り方法による検証が必要と感じます。床清掃の際にも記しましたが、拭き取り除去に関しては、スキルで左右される所が多大にあります。「清掃」という言葉で改めて考えると「埃やゴミなどの不要物を取り除く事」と記されています。
肝心なことは、【取り除くスキルを上げる手段として、きちんと除去できているか確認を実施する】ことで、清掃→確認、これの繰り返しにより「完全な清掃」を目指すツールの一つとしてワイパーの適正使用を考えることも大切です。
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