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2018.11.05更新
「静電気対策と手袋について」実験レポート
今年の冬の静電気対策は万全ですか?静電気対策と聞くとESD(静電気破壊)が頭に浮かぶ方も多いのではないでしょうか。しかし、静電気による異物の付着については、ESA(Electro Static Attraction)と呼んでいます。そこで今回は、製品に近いところで使用する手袋について、2つの静電気対策の観点から実験を行いました。
T.手袋種類別の静電気の減衰(ESD対策)
【実験目的】
チャージプレートモニタを使用し、減衰時間を確認することで静電気量を確認し、アース線の有無での効果を検証する。
【使用する手袋】
1)ニトリル手袋
2)ニトリル手袋+指無しインナー手袋
3)トップウレタンコーティング手袋
4)導電糸入トップウレタンコーティング手袋
※2)アースはインナー手袋の方で取っています。
チャージプレートモニタ
【実験方法】
チャージさせたチャージプレートモニタに手袋を乗せて、1kV→100Vの減衰時間を確認する。
【結果】
どの手袋もアース無しでは帯電したままでした。トップウレタンコーティング手袋以外は、アースを取れば除電ができるようです。インナー手袋入りはニトリル手袋のみに比べると時間がかかりましたが、除電はできました。
U.手袋からの自己発塵試験(ESA対策)
【実験目的】
粗大粒子測定用タンブリング試験装置を用いて発塵量を確認し、粗大粒子カウンターRACCAR(ラッカー)にてスタンプテスト(異物転写テスト)を行う。
【使用する手袋】
1)トップウレタン
2)導電性トップウレタン
3)ニトリル
【実験方法】
1)袋から取り出した新品の各手袋を粗大粒子測定用タンブリング試験装置で
それぞれ1分毎の発塵量を測定する。
2)同じく新品の各手袋を4インチのシリコンウエハに、転写して粗大粒子カ
ウンターRACCAR(ラッカー)にて測定を行う。
【結果】
表の通り、ニトリル手袋の発塵が圧倒的に少なく、クリーン環境に向いていると言えます。
続いて粗大粒子カウンタRACCARを使用したスタンプテスト(異物転写テスト)です。
スタンプテストでもニトリル手袋は発塵が確認されず、一番いい結果となりました。
異物対策の観点からは、ニトリル手袋がもっとも付着防止効果があると言えそうです。
【考察】
どうして静電気でごみが付着してしまうのか。付着ごみと製品が近ければ近いほどESAは発生しやすくなります。その為、製品に近い手袋からの発塵は、異物付着のリスクをより高めてしまうということになります。手袋の選定は、作業性や製品のクリーンレベルも合わせて選定が必要となります。今回の実験結果からニトリル手袋が高評価でした。ESD対策と合わせてアースをとって使用すれば、より効果がありそうです。しかし、ウレタンコーティング手袋は導電糸入りの有無に関わらず、汗をよく吸い作業性が良い反面、発塵にシビアな工程では製品に影響を与えていないか注意が必要です。
この冬の静電気対策にお役に立ちましたら幸いです。
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