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 クリーンルーム診断

クリーンルームの性能を評価する方法と言えばパーティクルカウンターによる浮遊微粒子の測定が一般的です。クリーンルーム自体が「浮遊微粒子濃度が制御されており、・・・中略・・・部屋」と定義されているので、これは当然なのですが、クリーンルームで作られる製品の中には浮遊微粒子なんて関係ない、もう少し大きいしかし、目に見えないくらいの大きさのホコリ・・・これを粗粒子または粗大粒子と言います。いずれは落下して堆積するため落下塵という場合もあります・・・を対象として管理したい、というケースもあります。
そのような場合、果たして、パーティクルカウンターによる管理だけを行えばよいのか? 答えはNOです。では、どのように管理・評価すればよいのか?

このページではパーティクルカウンターによる管理と並行して行うことによって、より製品へ影響を及ぼす粗粒子の管理を目的とした評価方法を検討したいと思います。今回はその第1回目でエアシャワーの検査についてフォーカスします。

 【エアシャワーの管理】

エアシャワーはクリーンルームに入室する作業員の衣服に付着したホコリを除去するほか、人の周りに漂うダストをクリーンナップしてクリーンルームへの侵入を防ぐなどするなど、さまざまな役割があります。
実は毛髪除去から、パーティクル除去まで、多様な使用目的が考えらるにもかかわらず、現場では、設置時にエアシャワー側の仕様はあまり検討されていないようです。逆に設置後にエアシャワーの管理方法について多くの質問を受けます。

このような状況下では、使い方によってはユーザーが期待するような効果が上がらない場合もあります。管理者泣かせの状況ですね。シーズシーでは、エアシャワーの管理項目について以下のように考えています。その判断基準については、上記のような理由で個別に判断すべきと考えています。 
 風速・・・
付着物の直接的な除去性能は対象物に当たる風速に依存しています。
 エアシャワーにはHEPAフィルターなど高性能フィルターが搭載されていますがこのフィルターは使用状況によって目詰まりを起こし、次第に風速が落ちてきます。しかし、風速をチェックする機能が搭載されているエアシャワーはそう多いとは言えません。また、ほとんどのエアシャワーが初期風速を20m/秒以上で設計されていますが、これを下回ると急激に除去率が落ちます。風速の定期的なチェックが必要です。

 作業員の動作・・・

エアシャワーは吹出し口の位置が決まっていますので、入室した作業員がその場にじっとして動かなければ、同じところにしか風が当たらず効率的な除去ができません。作業員の衣服に付着したダストを効率的に除去するには作業員も除去しやすいような決められた動作をきちんと行うことが必要です。

 タイマー時間・・・

エアシャワーが動作を開始した直後は、衣服に付着したホコリがエアシャワー内に大量に舞い上がり、その後、徐々に希釈されて綺麗になってい行きます。タイマーの長さが十分でない場合、その途中で出てくることになるので、逆に衣服に多く付着した状態で出たり、気中に多くホコリが浮遊している状態で出てくることになります。

短い時間は逆効果

 ホコリの堆積・・・

エアシャワーの吹き出し口はクリーンエアを吹き出しているので綺麗だと想像しがちですが、逆にホコリだまりになることがあります。これは 高圧で吹き出す→周囲は相対的に圧が低い→そこへ吹き込む気流が発生する、というベルヌーイの定理による現象です。
 また、エアシャワーは吹き出し速度に対して吸い込み速度が遅いので、吸いきれずに床に溜まるゴミ・ホコリも数多くあります。これらは床の上に溜まります。これが作業員が歩き出すといっしょにまた舞い上がるのです。エアシャワー内でせっかく落としたホコリがクリーンルーム内に入ることになるので何のためのエアシャワーか、分からなくなりますね。
 ホコリの持ち込み防止には粘着マットの活用、ホコリの持ち込み量の見える化にはアイビーキャッチャーが有効です。
   

エアシャワーのホコリを
検査

 フィルターのチェック・・・

プレフィルターはついついメンテナンスがおろそかになりやすいパーツです。詰まった状態で使用するとフィルター枠自体が破損する場合もあります。メインフィルターには目詰まりをチェックする差圧計が付いている場合は、差圧計でフィルター寿命を管理します。また、意外なことですが、カバーを外してみると、破損しているHEPAフィルターを案外多く見かけます。おそらくは工事時に破損してそのままなのでしょう。ほとんどあけてみることのないエアシャワーですので、フィルターの破損は要注意です。

破損したフィルター

 イオナイザーの動作確認・・・

エアシャワー内にイオナイザーを取り付けるとホコリの再付着を防ぐ効果があるようです。はっきりとした実証実験はまだ行っていませんが、過去の実験からそのように予想しています。しかし、イオナイザーがしっかり動作しているのかどうかは定期的にチェックする必要があります。
 

除電のチェックを「Jチェッカー」で簡単に確認!!

除電確認用の「Jチェッカー」。静電気が帯びやすいテフロンのテープを5mm間隔で切ってスダレにしたものです。指で軽くはさんで引っ張るとたちまち静電気が起こり、同極の静電気が発生すると反発する原理によってタコ足のように広がります。 また、発塵しない紙を使用し、以前使用していたホッチキスも止めてクリーンルームで使用可能な仕様です。
  

エアシャワーに頼っていたのではクリーンルームへのホコリの持ち込みは減少しない

繊維くずを除去するという目的でエアシャワーを使う場合、吹き出し口から100mmの場所で100μm以上の除去率はほぼ80%以上ですが、これが30μm以上の場合は50%前後になってしまいます。つまり、30μm以上のホコリの半分はクリーンルームに持ち込んでしまうことになるので大変です。この除去率をもっと上げるにはエアシャワーだけに頼らず、クリーンウエアの性能を活かすようにしましょう。

すなわち、クリーンウエア表面ではホコリは比較的落ちやすい、ということです。
風の力にプラスして、服の表面を叩いたり、払ったり、あるいは粘着ローラーを使用するなどの工夫で除去率が大幅にアップします。エアシャワー内で作業員の動作が大切なのはこのような理由からです。

もう一つ、大変大きな条件があります。それは、なるべく、クリーンウエアの表面にホコリを付けないということです。ウエアの表面にホコリが付くリスクも数多くあります。保管時、更衣時、クリーニング(特に乾燥時に注意!)時・・・などです。除去率が一定であれば、はじめからついているホコリが少ない方が有利です。

 【スタンプテストの活用】

 ウエアの表面にホコリが付いているのかどうかは粗大粒子カウンターを使ったスタンプテストによって評価可能です。残念ながら、落下塵カウンターのスタンプテストからすべてを判断することはできません。スタンプすることにより、対象物から、どのくらいの率で付着しているのかの判断が難しいからです。(おそらく相当な幅を持っていると考えられます)しかし、ウエア表面のホコリで最低でもこれ以上はあるという、目安にはなります。このテストを利用して、保管方法の見直しやクリーニングの頻度を決定したり、エアシャワーで効果的な動作を検討したりすることも可能となります。

 手袋でのスタンプテスト

スタンプテストは手袋の汚れ具合をチェックするのに最適です。
よく、組立工程などでは人の皮膚片や手袋由来の繊維、または一般服の繊維くずなどが問題となるときがあります。実は、これらの異物は手袋の付着を通して、ワークに着くケースが多いのです。手袋がワークに直接触れる場合、その手袋が汚れていたのではどうしようもありませんよね。
クリーンルーム用の精密洗浄された手袋を使っているから大丈夫とは限りません。
どこか、ホコリだらけのところを触れば、それは手袋に着きますし、また、目にも見えないので気が付きません。こうして、手袋で触れることであらゆるものが汚染されていき、手袋を履いて作業をするイコールワークを汚染させるになりかねないのです。

同様に注意が必要なのがワイピングクロスです。清掃するつもりが汚すことにもなりかねません。ドライな状態、ウエットな状態でテストしてみるのがよいでしょう。

 粗大粒子カウンターによる
スタンプテスト
 手のあとがくっきり

上記のようにエアシャワーだけでも多数のチェック項目があります。しかしもしも、作業員由来のホコリが多くてお困りであれば、ぜひ、一度チェックされることをお勧めします。

これからも、シーズシーでは長年の経験と調査の結果を踏まえた、クリーンルームのチェック項目を独自に提案していきたいと思います。また、その内容はメールマガジン会員向けページにご紹介しますので、ご興味のある方はぜひメルマガの登録してください。よろしくお願いします。


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