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2016.08.23更新
ミストストリーム+クリーンウォールの運転
給排気型クリーン化機器のクリーンウォール。最近はよく似た仕様の他社製品もあるようです。両側から陽圧にして上に異物を押し上げるそうです。(繊維くずや金属異物でも可能なのかなあ?)
プッシュプルで使用した場合、この一対の気流の中でミストストリーム(気流可視化装置)を使用するとどのように見えるのでしょうか?動画を撮影しました。
【クリーンウォール】
風を押し出すプッシュ型と風を吸い込むプル型を持つクリーン化機器です。縦型の パネルタイプで簡易的に縦型のクリーン化機器として使用してもよいのですが、給 排気を使ったクリーン化が得意な装置です。発塵があることが分かっている工程や クリーンルーム内でゴミを取り除く工程で使用されることが多い装置です。
■クリーンウォールの風速(給気型)この装置は3種類の風速切り替えが可能です。
弱風速:約0.32m/秒・・・通常のFFUの半分くらいの速度
強風速:約0.63m/秒・・・通常のFFUくらいの速度
急 速:約0.95m/秒・・・クリーンルーム内では速すぎると思われる速度
※横に異物を押し出すために急速と言う運転方式があります。
※この実験はクリーンルームの中で行っています。右図は実験時の異物数です。
必ずしもゼロ個ではありません。
※クリーンウォールはクリーンルーム内に異物の発生がある場合によく使用されます。組立時の除塵+梱包作業やフィルムを加工する場合など横吹きでゴミを除去します。微小な粒子ほど風で飛ばしたときに再付着するのでゴミ付着防止には案外効果的です。
【ミストストリーム(気流可視化装置)】
超音波振動子を使った気流可視化装置です。通常1〜2組の超音波振動子を使いますがこの装置は6組もの振動子を使用しています。なぜそんなにたくさん使っているか、は別の話として非常に濃いミストを発生させます。※ミストは純水を使用します。粒子の大きさとしては約10μmを中心とした比較的大きな粒子です。
【多孔ノズルについて】
ミストの開発はいろいろ苦労しましたが、最も大変だったのが多孔ノズルです。直線的にミストを吹き出して層流性のある空気を撮影する目的でしたが、多孔ノズル自体の丸さに風が回り込み、乱流を起こすのです。すなわち、多孔ノズルの形状の影響を受けてしまう。
※なぜ、ミストストリーム(以下ミスト)は多くの超音波振動子を使用しているのか?について。・・・以前開発時にはミストの振動子は国内振動子メーカーの振動子を2個使用していました。ところがある日、メーカーから製造中止のお知らせが届きます。慌てた我々は世界中から見積を集めました。しばらくするとアメリカの会社で100円単位の振動子を見つけます。コンタクトを取ってみると・・・台湾にメーカーがあることが分かりました。おりしも街角の「癒しの空間」でおなじみのアロマポットなどがで初めの頃、安価な振動子が開発されていたんですね・・・。
しかし、安価なので品質がOKかどうか分かりません。そこで、多少壊れてもいいようにどうせなら6個入れよう。と今の仕様になりました。おまけについていた白色LEDもつけて、結構お洒落になりました。
※よくどの程度の速度の気流が見ることが可能か、と尋ねられます。以下の実験でだいたいの答えになっていると思います。
運転中のクリーンウォールとミストの様子
弱運転時
強運転時
急速運転時
【考察】
弱運転時がもっとも安定した流れになっています。強運転時には、下部の流れの方が上部より早いので下から上への渦を巻きます。この渦に異物が乗ってしまうと異物の堆積につながります。急速運転ではほとんどミストが見えませんね。肉眼の目視では風速がだいたい1m/秒を超えるともう見えない、ということになります。
※撮影は暗室のクリーンルーム中にカバーを取り付けたクリーンウォール1対(給排気)に対して最上流側にミストのノズルを取付、レーザーシート光でミストを照らしています。
※周囲が暗いこと(消灯が無理なのであれば、暗幕や黒プラ段を使用)、ミストを照らす光源などは必須です。ミスト貸し出し時にはセットも可能です。
※あくまでも純水=比重1の球体を飛ばしたときの映像です。当然重力の影響を強く受けています。パーティクルカウンターで測定する微粒子とはずいぶん挙動が違うと思ってください。パーティクルの方はほとんど重力の影響を受けないためにほぼ真横に飛びます。
※後日紹介しますが繊維くずはこれよりよく飛散します。逆に金属片は机面に多く散らばります。他社が言うように「上に逃げる」があれば助かりますが・・・。
※給排気型のクリーン化機器は大変面白いものです。他社製品でエアガンで吹き飛ばした異物を回収するというタイプの吸引式の機器もありますが、吹き飛ばす速度が速いと全回集は難しいですね。周囲に飛散させてしまいます。速すぎる気流がコントロールできないためです。
発生した異物を如何に飛散させないか?
これは大きな今後のテーマになると思っています。
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