HEPAフィルターのリーク検査に使用する 
      PAOジェネレーター | 
    
          
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      PAOジェネレーターとは、PAO溶液を加圧空気により破砕分散させ、発生したミスト(0.3μmを中心に分布)を放出するポータブル装置です。使い方は簡単で、電源スイッチを入れるだけ。あとは流量計でミスト量を調整します。 | 
          
    
      
      
        
          
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            | PAO溶液を収納しています。 | 
            クリーンルームライトで照らしてみました。 
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      PAOはポリ-α-オレフィンの略で合成潤滑油の一種です。以前はDOP(ジオクチルフタレート)が主に用いられていましたが健康被害の懸念から、近年では、PAOを用いるようになっています。PAOは質量中心径が0.33μmという特徴があり、HEPAフィルターの捕集効率を調べるのに使われます。ジェネレーターでは、高圧空気と特殊ノズルを使って、液体のPAOを微粒子にします。 
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      | HEPAフィルターの粒子捕集の仕組み | 
    
    
      HEPAフィルターの仕様を見ると定格風量の時、0.3μm粒子を99.97%以上捕集と書いてあります。(99.99%以上などもあります。)HEPAフィルターとは、こんな微小な粒子を取るのだから、さぞかし目の細かいメッシュのようなものであろうと想像される方もおられると思いますが、実はHEPAフィルターは案外すかすかなんです。 
       
      HEPAフィルターの捕集原理は粒子の大きさにより5つの働き(慣性力、拡散、さえぎり、重力、静電気)で捕集されています。それら5つの働きをまとめて総合捕集効果と呼びます。 | 
    
    
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      | (画像をクリックすると拡大します) | 
      (画像をクリックすると拡大します) | 
    
    
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      ※ケンブリッジフィルター資料より | 
    
    
      | 総合捕集効果を見るとちょうど0.3μmのあたりが一番捕集効率が悪いことが分かります。そこで、HEPAフィルターの性能検査では0.3μmの粒子を使用するのです。 | 
    
    
      | HEPAフィルター リーク検査の実施 | 
    
    
      
      クリーンルームに関する国際規格ISO14644-3(2005)クリーンルー 
      ム及び関連制御環境 第3部:試験方法に「HEPAフィルターリーク検査」について記載があります。以下、抜粋です。 
       
      「この試験は、フィルタシステムが適切に設置されていること、又はその使用中にリークが生じていないことを確認するために行われる。この試験は、そのクリーンルームの清浄度クラスに対して、フィルタシステムのリークがなく適切であることを証明するものである。この試験はフィルタ上流側に試験エアロゾル*1を導入し、フィルタ下流側と取付枠を粒子計数器のサンプリングプローブで走査するか、ダクト下流でサンプリングすることで実施される。」 
       とあります。この*1の試験エアロゾル発生装置がPAOジェネレーターなのです。 | 
    
    
      フィルターリーク検査概要 
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      | HEPAフィルター リーク検査の実施 | 
    
    
      
      この検査はエレクトロニクス、自動車関連、光学関連、フィルム製造などの業界ではほとんど行われませんが、製薬を中心とした衛生関係の業界では定期的な検査も含め、クリーンルームの維持管理の重要な検査と位置付けられています。また、東南アジアなど海外ではクリーンルームの信頼性のためか、前述の日本ではやらない業界でもしばしば実施されているようです。 
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      | クリーンルーム試験サービス | 
    
    
      シーズシーではこのPAOジェネレーターを使用した、HEPAフィルターリーク検査、クリーンルーム清浄度測定、風速・風量検査も承っております。合わせて、お問い合わせください。 
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      | 仕様 | 
    
    
      本体寸法(mm):W252 x H112 x D153 
            重量(kg):3kg 
材質:SUS304 
電源:AC100V 
コンプレッサーは必要とせず、電源があればどこでも簡単に粒子を出せます。 
PAO溶液も別途お見積もりが可能です。 
 
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