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 エアシャワーを効果的に使おう

 エアシャワーをより効果的に使うためのアイテムをご紹介します。
粘着ローラー 除電装置 CS-JJ IVYキャッチャー 粘着マット


片吹 静電気除去 エアシャワー
粘着ローラー カウンター


まずは、エアシャワー&粘着ローラー併用効果の実験です。 粘着ローラー
ネットショップにて販売中
衣服をたたく vs 粘着ローラー 実験 ローラー掛け
【背景】
以前から、エアシャワー入室時には「ウエアを軽く叩きながら」(約20~30秒間)浴び、その後5秒間程度静止し、クリーンルームへ入室する」という方法をよく耳にしますが、その根拠は明確ではありません。それどころか衣服を叩くことは「ポンピング現象」を誘引し、かえって悪影響かもしれません。
そこで、今回の実験では「エアシャワー内で粘着ローラーをかける」動作で高い効果が得られるのではないかという仮説をたてて行います。
【実験の条件】
・クリーンクリーニングしたクリーンルームウエア+マスク+ラテックス手袋を着用
・十分外気を入れたエアシャワー(2連自動ドア)を使用
・入室し、「ウエアを軽く叩く」「粘着ローラー掛け」の2つの動作をしながら30秒間エアシャワーを浴びる。
・各3回の動作中のエアシャワー内のパーティクル数の変化をパーティクルカウンターにて測定する。
【実験の結果と考察】

下グラフで見ていただくとお分かりの通り、粘着ローラーを使用したほうがエアシャワー内のパーティクル数は少ないという結果が得られました。理由はウエアの叩くという動作自身が発塵を伴うからです。叩いている以上、いつまでたってもパーティクルはなくなりません。これは、主にポンピング発塵が原因と考えられます。これに対して粘着ローラーがけでは、ポンピング発塵は起こらないわけではありませんが、叩くという動作よりは発塵は少ないといえます。

【注記!】
  • 今回、自動ドアのエアシャワーを使用しましたがこれは失敗でした。扉が開いてしまうので動作後に静止した場合のパーティクル数を測定することができませんでした。機会があれば、また、トライします。
  • 今回クリーニングしたばかりのウエアを使用しましたが、これはウエアから出るパーティクルを対象としないためです。そうしないと、ウエアについているゴミがパーティクル数に影響するので。
  • 今回はローラーがけ時のポンピング発塵映像は撮影しておりません。

ポンピング発塵映像
クリーンルーム内でクリーンクリーニングしたウエアの胸元を叩いた時の発塵の様子です。このような発塵は「ポンピング発塵」と呼ばれ、襟元の隙間から押された空気がインナーのゴミを伴って勢いよく吹き出すことによるものです。
ところで、すごい発塵ですね。クリーニング後なのでウエア自身からの発塵はほとんどありません。また、見えている粒子の大きさは5~10μm程度です。
この映像を見ていただければ、クリーンルームの維持管理には作業員からの発塵を如何に抑えるか、また、作業員の教育をどうするのかが大変重要だということがわかります。
ポンピング発塵が起こる原因は、クリーンウエアの内側と外側の圧力差です。通気性の良い生地を使用することでポンピング発塵が軽減できます。
シーズシーでは、様々な生地のウエアを用意しております。現場に合ったものを選びましょう。



粘着ローラーがけは除塵に効果的か?
先の実験ではエアシャワー内でローラー掛けするほうが発塵が少ないというデータが得られましたが、除塵効率はどうなのでしょうか?次にエアシャワー内でウエア(生地で代用)を「叩く」また、「ローラー掛けを行う」場合のパーティクル数について調べてみます。
【実験の条件】

・クリーンウエア生地製の端面を縫製した布を8枚用意する(500×1000mm)
・クリーンクリーニング後、そのうち7枚をクリーンパックより開封し、約6時間一般環境中に放置する。
・うち3枚はエアシャワー中、軽く叩きながら30秒浴び、その後、エアシャワー内でクリーンパックに詰める。
・うち3枚はエアシャワー中、粘着ローラー掛けをしながら30秒浴び、同様にクリーンパックに詰める。
・残り1枚は何もせず、そのままパックに詰める。
・サンプルはその後タンブリング発塵試験(JIS B 9923準拠)にて測定する。
【実験の結果と考察】

下のグラフ・表を見ていただければ分かりますが、タンブリング試験装置による結果では「エアシャワーのみ」「エアシャワーを浴びながらローラー掛け」はほとんど差がありません。
これだけ見ると、ローラー掛けはウエアの除去にあまり効果がないように思われますが・・・。
そのほかの考察として、クリーニング後未開封のものは非常にパーティクルが少なく、放置するとそれだけでパーティクル数は増加します。そして、エアシャワーはその効果として、だいたい20~30%の除去が可能。とこのあたりのデータは過去の実験の通りでした。※詳しくはメルマガ会員ページのクリーン化事例をご覧ください。
※今回6時間放置という時間を設定したのはサンプルごとの数値のばらつきを抑えるためです。放置すればするほどパーティクル数は増加の傾向になりますが、ばらつきも大きくなります。





タンブリング試験装置
設備などは神戸ラボルームにて見学可能!!


顕微鏡写真では「ローラー」効果がはっきり分かります
以下ご紹介するのは、上記とは別の実験で、シーズシーのメルマガ会員の方から送られてきたものです。ご好意により掲載させていただきました。
実験はエアシャワー内でウエアに「エアーブロー」「粘着ローラー掛け」を行い、表面を顕微鏡観察したもの。また、クリーンルーム内で作業をしたアームカバーを作業前のものと比べたものです。まずは写真をご覧ください。
エアブローでの
異物除去効果
ローラー掛けでの
異物除去効果
腕カバーの使用前
作業中での比較
【結果と考察】

上記の結果から、ローラー掛けでの除去効果、特に人由来の微小なホコリや、ポリアミド系異物(皮膚の破片)がよく除去できることが確認できます。タンブリング試験装置では表面・裏面全体からでてくる全てのパーティクルを対象として数値をカウントするだけなので、表面の異物除去という点では効果がよく分からなかったと言えるようです。
また、クリーンルーム内で作業中の腕カバーがどんどん異物付着が増えてくるということもわかりました。クリーンルーム入室時にローラー掛けを行えば、効果が持続するというわけではなさそうです。このことから、以下の検討も必要かもしれません。
・作業中にも定時的にローラー掛けを行う。
・クリーンルーム退出時にもエアシャワー・ローラー掛けを実施する
【このページの結論】

☆エアシャワー内ではウエアをたたくよりもローラー掛けを行うほうが、エアシャワー内の清浄度アップ(クリーンルームへのダストの持込が減る)に対しても、表面の異物除去(特にヒトの皮膚片)に対しても、効果がある。

エアシャワー内に粘着ローラーを設置する
実験と平行して、ウエアの異物除去目的は従来の粘着ローラーでよいのか、という検証も行い、新製品「CRローラー」を発売する運びとなりました。このローラーには以下の特徴があります。

・粘着力アップ ※従来ローラーより粘着力を強くしました。(当社比)
・帯電防止仕様 ※ローラー掛け時の静電気の発生を抑えます。
・80mmと使いやすい幅、長く角度の付いたハンドル。


詳しくはこちら粘着ローラー

エアシャワーに最適CRローラー
角度の付いた専用ハンドル 従来ハンドル 背中にフィット マグネットフックでエアシャワー内に ゴミもマグネットバーでエアシャワー内に
角度の付いた
専用ハンドル(左)
従来ハンドルでは
背中は力が入らない
CRローラーは
しっかりFIT!
マグネットフックで
エアシャワー内に
ゴミもマグネットバー
でエアシャワー内に



エアシャワーを効果的に使おう・・・除電ユニット「CS-JJ」
 除電装置 CS-JJ シーズシーのエアシャワー、CAS-81PCASユーシートシャッターエアシャワーなどにはオプションでシーズシーのオリジナル除電ユニットCS-JJを取り付け可能です。せっかくエアジェットで落としたホコリも静電気で再付着してしまうことがあります。効率的な除塵には静電気を除去することが重要。特に帯電し易い樹脂製品の搬入時に効果的です。  

・梱包から出したばかりのシュリンク包装材
・プラスチック治具に付いた髪の毛・ゴミ
・フィルムなどの帯電しやすいワーク
  エアシャワー内の除電 実験 実験結果は
商品詳細ページへ

CS-JJ

簡易エアシャワーCASユ-81Pでも除電を確認

写真は中央部2つの吹き出し口にCS-JJをセットした、簡易エアシャワー「CASユー81P」です。エアシャワーの風にイオンを乗せてクリーンアップと同時に除電も行います。実験はJチェッカーを帯電させ、CASユーのエアジェットを起動させてみました。タイマーは5秒ですが、十分に除電することが出来ました。
簡易エアシャワー  除電テスト  除電できました。
  商品の詳細ページ・・・  除電装置 CS-JJ 
除電のチェックをJチェッカーで確認
JチェッカーはCS-JJをご購入いただいた方にプレゼントいたします。
CS-JJのチェック用に「Jチェッカー」を作りました。静電気が帯びやすいテフロンのテープを5mm間隔で切ってスダレにしたものです。指で軽くはさんで引っ張るとたちまち静電気が起こり、タコ足のように広がります。(同極の静電気が発生するので反発する) 
 除電確認ツール Jチェッカー

エアシャワーを効果的に使おう~アイビーキャッチャー
IVYキャッチャー
エアシャワー用粘着シート IVYキャッチャー エアシャワーで飛ばされた毛髪や繊維くずをキャッチして確認するための粘着シートです。除去というよりは持ち込み防止を目的とした作業員教育の一環として異物の「見える化」用途で役立ちます。
エアシャワーでは100%除去できない以上、持ち込みをコントロールすることは大変重要です。

 白いアイビーキャッチャーは髪の毛をチェック!
食品・化粧品・製薬業界に!
黒いアイビーキャッチャーは繊維くずやほこりをチェック!
フィルム加工・自動車塗装・エレクトロニクスに!
アイビーキャッチャー詳細ページへ アイビーキャッチャー(黒)詳細ページへ  
 

エアシャワーを効果的に使おう~粘着マット 粘着マット
ネットショップにて販売中
 食品・化粧品・ヘルスケア製品などでも、異物混入対策を主目的としたエアシャワーが導入されるケースが増えています。ここでは、エアシャワーと粘着マットを組み合わせた異物混入対策について考えて見ます。
まず、ゴミが脱落しやすいポリエステル製クリーンウエアを着用してエアシャワーを浴びると、ウエアに付着しているゴミのうち、目に見えるレベルのゴミならばほぼ100%除去できます。
通常、エアシャワーは吹き出し口からジェットエアを吹き出すと同時にリターン口からエアを吸い込みます。このとき、プレフィルターでゴミをキャッチします。
エアシャワーの中央付近に粘着マットを設置することで効率的に落下した髪の毛などのゴミをキャッチすることが出来ます。リターン口の付近は吸い込む力が強いため、直接リターン口のプレフィルターでキャッチされます。
ところが、エアシャワーのドア側まではリターン口がないため、吸い込む力が弱く、ここに落ちたゴミは残されています。下図のピンク色のゾーンにあるゴミはいずれ、ドアの外に散らばってしまいます。 
エアシャワー内のゴミが残されがちな位置
そこで、エアシャワーの両ドア側にも粘着マットを設置することでドアから脱落するゴミをキャッチします。このように、エアシャワーと粘着マットの組み合わせで異物混入対策を強化することが出来ます。
 エアシャワーの両側に粘着マットを設置
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