ホーム > 製品一覧 > CSバルーン  > CSバルーンの実験

FFUの気流改善ツール
「CSバルーン」の実験


「CSバルーン」の詳細ページはこちらCSバルーン 
     
CSバルーン 設置例 CSバルーンはFFUの吹き出し口に取り付けるポリプロピレン製の布でできたパンチングに相当するツールです。
この布は長繊維でできているため自身の発塵はありません。極めて静圧は低いので、簡易タイプのFFUでもほとんど風量を損なわず、広い面積で吹き出すことができます。既設のFFUにも後付け可能で、取り付けるだけでクリーンルーム(ブース)の気流を大幅に改善することが可能です。

当ページでは、CSバルーン有り無し比較の実験を紹介します。


CSバルーン有無の気流の変化 イメージ図

【実験1】 ミニエン内のパーティクル数


サイズ2x2mのミニエン内で試験者がティッシュペーパーを振って発塵させ、
3ヵ所でパーティクル数を測定します。CSバルーン有りの場合とCSバルーン無しの場合を比較します。


実験要領
1)実際に稼働している状況を作る(通常作業時)
2)測定点 A~C を設定する
  測定点A : 作業テーブル上(ミニエンのビニールカーテンに付けて設置)
  測定点B : 棚の内側 (直接、清浄エアが当たらない位置)
  測定点C : 床に置かれたBOXの内側(ミニエン内に装置があると想定し、内側に設置)
3)試験者がミニエン中央(HEPAフィルター真下)で、ティッシュペーパーを振ってわざと発塵
  させる。その時に、測定位置3ヵ所の清浄度をパーティクルカウンタで測定。
CSバルーン付ミニエン2000x2000のミニエン 測定ポイントにも工夫しました。
測定ポイントにも工夫しました
試験者はティッシュを振ります。
試験者はティッシュを振ります
     
測定点A 作業テーブル上
測定点A
測定点B 棚の内側
測定点B
測定点C 床に置かれたBOXの内側
測定点C

実験結果

測定位置3点すべてにおいてCSバルーン付きの方が清浄度がよい結果となりました。しかし、HEPAフィルター真下では、CSバルーンなしの方が清浄がよい結果が出ています。ただ、測定位置で発塵があればゴミはミニエン全体に拡散されてしまいます。また、棚の内側や装置の内側にも流れ込むことがわかりました。これは、FFUからの気流スピードが速いため、ゴミが回り込んでいるためと考えられます。
よって、CSバルーンを設置することでFFUの気流速度を抑え、ゴミの拡散防止に効果的ということが言えそうです。

実験結果 0.5μm ミニエン内発塵 実験結果 2.0μm ミニエン内発塵

CSバルーン有りのほうがパーティクル数が明らかに少ない!!


【実験2】 クリーンベンチ内の清浄度の回復の速さ


簡易クリーンベンチ内にCSバルーンを設置し、清浄度の回復差を測定します。

実験要領
1) 簡易クリーンベンチ(W1600×D680×H700(有効)/FFU(NSF-07AH)搭載)の左壁から
   約300(mm)の位置にパーティクルカウンタを設置 ※写真参照
2) FFUスイッチON時から清浄度の変化を0.01CF(約6秒)ずつ測定。元の数値からの減少度合い
   を調べる。
3) 扉は、テーブル上100mmに位置まで開ける。
4) CSバルーン有/無で比較する。

クリーンベンチ内 CSバルーン設置   クリーンベンチ内 パーティクル測定   クリーンベンチ内 CSバルーン設置

実験結果

0.5μmと1.0μmの場合でグラフに提示している通り、どちらもCSバルーン付の方が早く清浄度が良くなっているのが分かります。
この場合も実験1同様、HEPAフィルター直下であれば、CSバルーン無の方が綺麗になります。
しかし、テーブルに当たった風はパーティクルを乗せたままテーブル上から壁へと伝いベンチ内に広がってしまうのです。
従って、HEPAフィルター直下だけではなく、ベンチ全体の清浄度を考えるなら、CSバルーン付の方が良いということになります。

ベンチ内の清浄度の変化 0.5μm ベンチ内の清浄度の変化 1.0μm

CSバルーン有りのほうが清浄度の回復が速い!!



【実験3】 クリーンベンチ内の気流


簡易クリーンベンチ内の気流を調べます。
CSバルーン有り無しと同時に、カーテンの長さが異なる場合も検証します。
(カーテンは 400L vs 800L)

実験要領
1) 簡易クリーンベンチ(W1800×D750×H1200(有効)/FFU(CS-CUTE-13B※1)搭載)に取付けている前面カーテンを400L、800Lと2パターンで折り返して測定。
左/中央/右と、それぞれCSバルーン有/無で0.1CF×2回測定し、平均を出す。

2) 左/中央/右と、それぞれCSバルーン有/無で0.1CF×2回測定し、平均を出す。
※周辺環境は、条件が悪い場所での測定

3) ポラリオンライト(型式:NP-1)を使用し、気流の観察も行う。

CSクリーンベンチ

クリーンルームライト
ベンチ内 パーティクル測定
カーテン800L


カーテン400L
CSクリーンベンチ フレーム下に10mm の空きがある
このベンチはフレーム下に
10mmの空きがあります。
クリーンベンチ内の左側を測定
左のポイント
クリーンベンチ内にCSバルーン設置
CSバルーン付き

クリーンベンチ内 CSバルーンなし
バルーンなし

クリーンベンチ内 テーブル上のスモークの流れ
テーブル上のスモークの流れ

クリーンベンチ内 壁際のスモークの流れ
壁際のスモークの流れ

実験結果

まず、この実験はクリーンルームとはかけ離れた、条件の悪い環境下で行いました。よって、相当パーティクルが出ていますが、これは条件によるものとしてご了解してください。

このベンチは前面カーテンが400Lと800Lに調整可能ですが、カーテンが長いほうがより圧がかかりやすくなり清浄度が出ます。400Lの場合は外部の影響をもろに受けて左右は清浄度が出ません。800Lになるとパーティクルカウンターの測定ポイントはカーテンよりも上になるため、ゴミは外に出やすくなり、ずいぶん数値はよくなります。それでもやはり、左右が悪い傾向はあります。いずれもバルーン有りの方が良好なデータが得られました。

また、気流を見てみるとスモークの大半はベンチの外へと押しやられますが一部はテーブルや壁に沿って回り込んでいることがわかります。このベンチはフレームの下に10mmの空きがあり、そこから外へ逃げる空気もあるのですが大半は内部で舞っている感じです。なぜ、バルーンがある方がよいデータが得られるのか、その原因はこの気流に関係があるのは間違いありません。

しかし、スモークの観察ではバルーン有りの場合でも見た目はややまし、といった感じで際立った差までは見出せませんでした。データからは明らかによい状態がうかがえるのですが、人間の目には区別はできないようです。

クリーンベンチ内の清浄度 カーテン400L 0.5μm
カーテン400L/0.5μm
クリーンベンチ内の清浄度 カーテン400L 2.0μm
カーテン400L/2.0μm

クリーンベンチ内の清浄度 カーテン800L 0.5μm
カーテン800L/0.5μm

クリーンベンチ内の清浄度 カーテン800L 2.0μm
カーテン800L/2.0μm

カーテンが長いほうが清浄度が出る!!
しかも、カーテンの長さに関わらず
CSバルーンの良好な効果がみられる!!




【実験4】 吹出口での風速


FFU(ファンフィルターユニット)風量 13㎥/分 の吹出口に CSバルーンを装着し、CSバルーンの有無で風速の変化を測定

実験要領
1) 測定するポイントを決定し、番号で振り分ける。
2) FFU(型式:CS-CUTE-13B※)の吹出口に設定した測定ポイントをそれぞれCSバルーン有無で測定する。
※ CS-CUTE-13Bは、CS-CUTE-13CFに型式が変更になりました。

実験結果

CSバルーン有の方が、無しの時より均一な風速となり、また総風量も殆ど変化がないことがわかりました。この結果により、CSバルーンを装着することで既存FFUの風量を損なうことなく、クリーン化に重要な【より均一に遅い速度で周囲に吹出すこと】を実現できることがわかりました。
バルーンなしの測定点
バルーン無しの測定点
バルーンなしの風速
バルーン無しの風速

バルーン装着時の測定点
バルーン装着時の測定点

バルーン装着時の風速
バルーン装着時の風速

CSバルーンが「より均一に遅い速度で吹出すこと」を実現!!


関連商品
ファンフィルターユニット アルミフレーム式クリーンブース CSクリーンベンチ
ネットショップにて販売中

クリーンルーム用品の専用ネットショップ シーズシーネット ローラーチェッカー
クリーンルームライト 清掃について

シーズシー株式会社
お問い合わせは info@csc-biz.com
電話 078-252-7201/FAX 078-252-7210まで


シーズシー株式会社
〒651-0085 兵庫県神戸市中央区八幡通1-1-14 IPSX SOUTH 4F [google map
本社/Tel.078-252-7201 , Fax 078-252-7210
関東営業所/Tel.080-5330-3142

SSL GMOグローバルサインのサイトシール