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エアシャワーの効果

エアシャワーの効果を実験で確認します。
このページではエアシャワーの除塵や清浄化についての実験をレポートしています。
エアシャワーを導入すれば、どのような効果があるのか、気になるところだと思います。しかしながら、クリーンルームの規格中にもエアシャワーの除塵能力に関する記述はなく、弊社も含め、各エアシャワーメーカーの仕様書の中にどの程度除塵可能なのか明記されているものはおそらくありません。シーズシーではエアシャワーの効果を数値化しようと取り組んでおりますが、実際には簡単ではありません。先に答えを書いてしまえばよくわからないというのが現状です。「エアシャワーメーカーがそんなことでは・・・」と思われるかもしれませんが、それが現実です。そういう消化不良のデータではありますが皆様の参考になれば幸いです。
エアシャワー
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INDEX 関連商品
エアシャワーの除塵効果について(クリーンウエア) その1
タンブリング試験装置での測定
その2
表面パーティクルカウンターでの測定
エアシャワー内部を清浄化する その1
パーティクルカウンターでの測定(両吹き・片吹きの違いについて)
その2
パーティクルモニタでの測定(入室時の効果について)
アイビーキャッチャーと髪の毛の捕集
CS−JJ搭載での静電気除去
(CS−JJ詳細ページへジャンプします。)
 実験結果
エアシャワーの除塵効果について(クリーンウエア)
その1 タンブリング試験装置での測定
エアシャワーでクリーンウエアに付着したゴミをどの程度落とせるのか?
エアシャワーの風速は一定ですのでエアジェットのタイマー時間(秒)による除去率を調べてみました。ここでは簡単に経緯を記します。詳細はメルマガ会員ページの「クリーン化事例 その6 エアシャワーの効果」についてに掲載しておりますので、ご興味のある方は会員登録の上、お読みください。
【測定方法】

・クリーンウエア生地製の端面を縫製した布を作成する(500×1000mm)
・2つ折にし、10時間一般環境に放置する。内部にゴミがつかないように端面はテープで止めた状態でクリーン袋に保管する。
・エアシャワーの中で開封し、広げてクリーンウエアの正面にマジックテープで貼り付ける。
・エアシャワー動作後はエアシャワーの中でクリーン袋に入れ封をする。
・エアシャワーは両吹きを使用。試験者は条件を合わせるために静止状態でエアジェットを浴びた。
・タイマーは0、15、30、45秒で測定した。
・サンプルは同じくタンブリング発塵試験(JIS B 9923準拠)にて測定した。

※実験に使用したエアシャワーのタイマー時間が15秒固定式だったので、その倍数で実験を行った。
 
実験の様子  タンブリング発塵試験装置
装置の詳細

結論ですが、クリーンウエアに対するエアシャワーの除塵効果はわずかに認められるものの、他の要因にまぎれてしまうほどわずかなものである、と言えます。

エアシャワー0秒の場合より15秒吹きの方がパーティクル数が増えますが、エアシャワー内部の清浄度を測定する場合も同じで、内部のゴミが巻き上げられるためにかえって増えるのだとと思われます。
比較的大きな20、30μmの粒子(スギ花粉程度の大きさ)でも同様の傾向が見られ大きなゴミなら全て除去できると言うわけでもなさそうです。
パーティクル除去があまり進まない原因のひとつはウエアのほうにあるのではないかとも思われます。つまり、ウエアには内部のゴミを外に出さないフィルター性があって、ゴミをストックすることが出来るからです。
※難しい評価方法:この実験も当初はウエアを使用していましたが、ウエアの脱着時変化のほうが大きい様子でクリーン生地の布を使うようにしました。それでもタンブリング発塵装置は布全体のパーティクルを測定しますが、エアシャワーはウエアの表面しか効果がないので測定値が本当の効果を示しているのか疑問が残りました。
その2 表面パーティクルカウンターでの測定
前回の反省を踏まえて、測定布、条件などは同じで測定器は表面パーティクルディテクタ(米国ペンタゴン社製)を使用してみました。
【測定方法】
・測定布、条件などは同じで測定器は表面パーティクルディテクタ(米国ペンタゴン社製 クリーンルーム内で物体の表面上に付着したパーティクルを計測し、物体の清浄度を測定。検知パーティクルサイズは標準で0.3、0.5、1.0、5.0、10.0μm)を使用した。
・ただし、エアシャワーのタイマーは10、20、30秒にて行った。
・除塵率はエアシャワー前後で同じサンプルを測定し、どの程度パーティクル数が減ったかをパーセンテージであらわした。
プローブ エアシャワー エアシャワー前 エアシャワー後
※実験の結果と考察については、メルマガ会員ページ「クリーン化事例 その6 エアシャワーの効果」についてに掲載しておりますので、ご興味のある方は会員登録の上、お読みください。ご登録はこちらから
エアシャワー内部を清浄化する
その1 パーティクルカウンターでの測定(両吹き・片吹きの違いについて)
上記実験でエアシャワーの除塵効果については必ずしも高いものではないことが分かりました。では、エアシャワーは実は必要のないものなのでしょうか?あるとき、(独)産業技術総合研究所の原 史朗先生の講演を聞いていますと「汚れのオーラ」という言葉が出てきました。人間が歩くと気流に引かれて周囲にゴミのオーラ(?)ができるというものです。
エアシャワーを浴びることが「汚れのオーラ」を除去することにつながるのではないか?そういう仮説を立てて実験をしてみました。
イメージ

まず、エアシャワーでの清浄化能力について調べて見ます。
エアシャワーには通路の片側だけにクリーンエアの吹き出し口が付いている「片吹き」エアシャワーと両サイドからクリーンエアを吹き出す両吹きエアシャワーがあります。片吹き・両吹きエアシャワーでは清浄化する能力に違いがあるのでしょうか?実験で確認しました。
実験の様子
【測定方法】
片吹き・両吹きのエアシャワーでの場合の内部の清浄度を以下の条件で測定しました。
1.それぞれ有人・無人の場合でタイマーを10、20、30秒にセットする。

2.パーティクルカウンターで動作直前のパーティクル数を0.01CF(6秒間)測定→扉を閉めクリーンエアをタイマー時間吹く(有人の場合、試験者はゆっくりと体を回転させる)→カウンターのタイマーとエアシャワーのタイマーとあわせ、終了直後のエアシャワー内部の試料を0.01CF引く(有人の場合、試験者は静止しておく)

3.動作直前のパーティクル数と直後のパーティクル数から除去率を計算する。
使用する機器
1.片吹きエアシャワー CAS−81P 
有効サイズ:W800×D1000×H1950
2.両吹きエアシャワー CAS−161P 
有効サイズ:W800×D1000×H1950 
※実験用に改造
3.パーティクルカウンター リオン製 KR−12A
エアシャワーのページ
パーティクルカウンターのページ
☆測定方法について☆
クリーンルームでは安定した管理を求められるために、単位試料(キュービックフィート)中のパーティクル濃度を管理数値の対象としますが、エアシャワーは清浄度を維持する装置ではないため、ゆっくりパーティクルカウンターをまわしていては状態は分かりません。そこで、エアシャワーが動作が終わった瞬間、つまり、清浄化されてクリーンルームに入室する瞬間を想定して行いました。
 
※この測定方法はシーズシー独自の測定方法です。
また、有人の場合はクリーンウエアに付着しているパーティクル量によって数値が変わることが予想されます。その対策のため、データごとにクリーンウエアを着替えて条件をそろえました。
実験レイアウト
【実験の結果と考察】 ※グラフはクリックすると拡大します。

右のグラフを順に見ていただきたいのですが、一目で気がつくのは片吹き有人の場合はそれほどきれいになっていないということです。10秒吹いただけではかえってパーティクルは増えているという粒径もあります。それに比べ、両吹きエアシャワーの場合は、有人・無人の差がかなり少なくなります。パーティクルレベル(5μm以下の粒径)のゴミを問題にするのであれば、片吹きエアシャワーではやや不足ということがいえます。
これに対し、両吹きでは無人でも有人でも全ての粒径で90%以上のパーティクルを除去しています。実は両吹きエアシャワーは両サイドにファンとHEPAフィルターを持っているわけですから、能力的には倍の風量を処理します。しかし、その差以上に片吹きでは清浄化できていないようも見えます。ところが、次にご紹介する実験では、髪の毛のようなゴミを吹き飛ばすのであれば、片吹きエアシャワーでもほとんど効果は変わらないことが分かります。

このことから、両吹きエアシャワーはハイクリーンなクリーンルームにパーティクル持込を軽減する用途に、片吹きエアシャワーは食品・衛生、またはアセンブリなどの分野で目に見える程度の大きなゴミの吹き飛ばし用途に向いていると思われます。

また、全体的に濃い青の10秒の線が20・30秒に比べてかなり数値が落ちています。エアシャワーは強いジェットで吹き飛ばすので始動してから時間がたたないうちはまだ、ゴミが空中に舞っています。効果的に使うにはタイマーは20秒以上にセットしたほうがよいと思われます。
それから、理由は分かりませんが、どのグラフを見ても1〜2μmあたりの捕集率が悪いようです。無人の場合も同傾向なので、人からこの粒径のゴミが多く出るとかいうことでもありません。少し、気になるところです。
片吹き 有人
片吹き 無人
両吹き 有人
両吹き 無人
「汚れのオーラ」除去という視点から見てみると、特に両吹きエアシャワーには十分その効果があると言えそうです。特にサブミクロン程度の微粒子を対象とするクラス1000程度のクリーンルームではあったほうがよいように思われます。
ところで、エアシャワー内部についてはパーティクルカウンターで測定することで分かりますが、クリーンルームに入室時に効果があるかどうかについての判定はパーティクルカウンターでは難しいところがあります。なぜなら、パーティクルカウンターは一定量の試料中の数値を測定するもので、変化を監視するものではないからです。そこで、今度は「常時監視」用のツール「パーティクルモニタ」を使って入室時にエアシャワーを浴びる・浴びないで差が出るのかを調べてみます。
その2 パーティクルモニタでの測定(入室時の効果について)
【測定方法】
エアシャワー前にパーティクルモニタを設置し連続的にモニタする。はじめにエアシャワーを普通に浴びて入室、次にエアシャワーなしで入室する。
なお、使用したクリーンルームは設計はクラス1万だが、通常はパーティクルモニタでカウントは「ゼロ」と大変よい状態だった。
エアシャワーは両吹きでタイマーは20秒にセットした。また、自動ドア式で扉の開閉による気流の巻きこみも少ないと予想される。
【実験結果と考察】

通常の状態ではまったくゼロカウントでしたが、エアシャワーありの場合でもわずかにカウントすることが分かりました。人間が動くことによる動作発塵もかなりあると思われるので、両吹きエアシャワーでも、ある程度は持込があるようです。しかし、エアシャワーなしの場合には明らかに大きくカウントしたので、入室時のゴミの持ち込み軽減には効果があるといえます。パーティクルモニタも吸引量はわずかです。ゴミは気流に沿ってかなりの範囲に拡散しているものと思われます。
ところで、クリーンルームの性能がよかったので、約1分後にはクリーンアップしてしまいました。
パーティクルモニタのページはこちら
パーティクルモニタのグラフ
アイビーキャッチャーと髪の毛の捕集

食品業界や関連の軟包装材、容器製造などの工場ではパーティクルよりもむしろ、髪の毛などの混入を嫌がります。
エアシャワーでゴミを飛ばしても飛散させるだけでは意味がありません。アイビーキャッチャーは飛ばされたゴミをキャッチして確認するためのエアシャワー用粘着シートです。
片吹き・両吹き・3方吹き(両+上)のエアシャワーでアイビーキャッチャーを貼った場合の髪の毛の捕集について調べてみました。
アイビーキャッチャーの
詳細はこちら

【測定方法】
試験者の両肩に髪の毛のダミー(刺繍糸を10cmに切ったもの)を左右各5本づつ置いて、3種類の吹き出し口のあるエアシャワー(片吹き、両吹き、3方吹き)に入り、20秒間エアジェットを浴びる。試験者はエアシャワー作動中は体をゆっくり回転させる。エアジェット終了後、髪の毛がどこにあるかを調べる。
アイビーキャッチャーは片吹きエアシャワーには穴なしを吹き出し口の対面の壁に6枚、両吹き・3方吹きエアシャワーには穴ありを両面に各6枚計12枚を貼った。
【結果と考察】  
下表の通り、アイビーキャッチャーでの捕集は風がストレートに流れる片吹きエアシャワーでもっとも効率がよかった。

エアシャワー内を清浄化する能力では両吹き、3方吹きのエアシャワーのほうがはるかに効果が高いが、髪の毛のようなゴミを吹き飛ばすにはかえって片吹きエアシャワーのほうが効果が高いようだ。
また、比較で行ったアイビーキャッチャーがない状態では3方吹きの場合、8本が床に飛散、人体付着が1本、リターンでの捕獲が1本となった。アイビーキャッチャーがなければ、飛ばされたゴミは床に散らばる可能性が高い。このことからアイビーキャッチャーは髪の毛を効果的に捕獲することが出来ると言える。
実はこの実験の際、うっかりクリーンルームウエアを用意するのを忘れてしまい、通常の作業服で実験を行った。もしも、ゴミがつきにくいポリエステル製のクリーンウエアであれば、人体の付着はもう少し少なかっただろうと予測される。
床に飛散するゴミを捕集するには粘着マットが適当と思われる。しかし、人は中心付近を通るがゴミは両端に集まりやすいので配置に気をつける必要がある。
片吹き 1回目 2回目 平均値
アイビーキャッチャー 8 6 7
人体に付着したまま 2 3 2.5
床に飛散 0 1 0.5
リターン口で捕獲 0 0 0
両吹き 1回目 2回目 平均値
アイビーキャッチャー 6 5 5.5
人体に付着したまま 1 1 1
床に飛散 3 2 2.5
リターン口で捕獲 0 2 1
両吹き+上 1回目 2回目 平均値
アイビーキャッチャー 6 5 5.5
人体に付着したまま 2 1 1.5
床に飛散 1 1 1
リターン口で捕獲 1 3 2
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