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エアシャワーの活用について考える〜中級編
エアシャワーに関するご質問は様々な業界の皆様から頂戴します。
先の入門編の続編としてよくあるご質問の回答を現在わかる範囲で準備して、中級編としてこのページにまとめました。
※参考商品のページを◆で示しています。ぜひ、ご一緒にご覧ください。

■エアシャワーの規格・評価方法について
■エアシャワーで取れる毛髪は人間のものばかりではない?
■エアシャワー内で手で体を叩くと粘着ローラーをかけるはどちらが効果的?
■エアシャワーの前にエアシャワーを設置すると効果がある?
■エアシャワーの動作後にすぐに扉を開けると汚れたエアが吹きだす?
■エアシャワーの規格・評価方法について
エアシャワーそのものについては、ISOやJISにはなんらかの定義が規定されているわけではありません。が、社団法人日本空気清浄協会では2006年にJACA指針44として、「エアシャワーの構造及び性能指針」を発表しています。そのなかで、エアシャワーの設置目的は、「入室者の衣服及び物品の表面などに付着している比較的大粒径の粒子を高速気流により除去すると共にクリーンルーム内外の空気のクロスコンタミネーションを避けることである。」としています。

同指針ではエアシャワーの構造上の分類として、
 1.通路形状による分類 
 2.気流方式による分類 
 3.気流の風速・風量による分類 
 4.気流の清浄度のによる分類 

と4項目での分類を行っています。また、評価では、
 1.風速・風量の評価
 2.吹き出し空気の清浄度の評価 
 3.除去性能の評価 の3項目を挙げています。


しかし、皆様がおそらく一番興味のある除去性能については、以下のようなコメントで明言を避けています。

・除去性能の表示方法〜備考
「除去性能については正確な評価方法が確立していないため、性能の表示には含めないことにした。」
つまり、公式にはエアシャワーの除去性能は評価できていないというのが現実なんです。

シーズシーでは除去性能を測定するには落下塵カウンターを活用するのがもっとも簡単に分かるのではないか、と考えています。現在はスタンプテストでやっていますが、転写率を規定できないという問題点がありますので、他の評価方法との組み合わせで近いうちにトライしてみようと考えています。結果はまた、近いうちに公表しますね。
 ちなみに除去性能以外の評価方法は以下の通りです。

1.風速測定 吹き出し口中央点に風速計(10〜40m/s の測定が5%の測定誤差で可能な校正された機種を使用)のセンサー部を設置し、図のように行う。

※風速による分類
1:25m/s 以上
2:18m/s 以上 25m/s 未満
なお、風速が18m/s 未満のものは本分類から除く

 2.風量測定 各吹き出し口中央部の風速を測定し、以下の式を用いて算出する。

ノズル中心風速(m/s)×各ノズルの断面積(m2)×ノズル個数×60(S)
※吹き出し口形状、差圧が同じ場合。

※風量による分類(一人あたりの風量)
1.18m3/min以上
2.12m3/min以上 18m3/min未満
3. 6m3/min以上 12m3/min未満
4. 6m3/min未満


3.吹き出し空気の清浄度 フィルタ2次側のサプライチャンバー内の空気清浄度クラスで評価する。

※シーズシー註 シャワールーム内の測定ではありません。いわゆる陽圧室内を測定する方法です。フィルタ性能とリークの有無などにより評価が変わるものと予測されます。
■エアシャワーで取れる毛髪は人間のものばかりではない?
食品、医薬品、医療関係、化粧品、衛生関係製品など、毛髪の混入防止を主目的にエアシャワーを設置されるケースが多いと思いますが、使用済みのエアシャワー用粘着シート「アイビーキャッチャー」で採取された異物を分析してみると、ほとんどの作業場で人毛以外の毛が見つかります。犬、猫、うさぎ、羊などですが、もちろん、そういうペットをクリーンルームで飼っているわけではなくて、なんらかの付着で持ち込まれているわけです。
アイビーキャッチャーで採取した異物の簡易分析結果です。獣毛が認められます。 
そういえば、上記の現場では人毛を筆頭とした黒系異物が目立ちやすいように、ウエアもヘアネットもその他あらゆるものを白く統一されているケースが多いようです。コントラストで対策するのは「見える化」手法としては大変有効なのですが、逆に「白系異物」があった場合、発見がかなり困難になります。上記の獣毛類もどちらかと言えば、白っぽいものが多いのです。念入りに粘着ローラーを当てていても見えなくてついつい見逃してしまう、そして、最後の砦、エアシャワーでかろうじて、除去でき、それをアイビーキャッチャーで発見するというメカニズムではないかと思えます。しかし、アイビーキャッチャーも白。ちょっと見た目には気づきません。
アイビーキャッチャーで 採取したサンプルです。
 まだ、試したことはありませんが白色アイビーキャッチャーをご使用のお客様でも黒色アイビーキャッチャーも併用されると新たな発見があるかもしれませんね。

また、こういった異物はウエアにだけ付着してるとは限りません。樹脂系の容器や文具などであれば、静電気付着もありえます。エアシャワーの静電気対策も重要になってきます。
 
毛の特徴から人毛、絨毛に分けていきます。 
 
◆アイビーキャッチャー(白)

エアシャワーのノズルを中心に貼りつける粘着シートです。エアシャワーの吹き出し口付近は気流の関係で舞っている異物が引き寄せられるので、アイビーキャッチャーに付着するのです。よってエアシャワー内を速くクリーンナップする働きもあります。→アイビーキャッチャーのページ
◆アイビーキャッチャー(黒)

毛髪を対象とする場合は白が最も見やすくなりますが、「白系異物」を対象とする場合は黒の方がよく見えます。
アイビーキャッチャーBKのページ
◆CS−JJ

エアシャワーにも設置可能な除電ユニットです。静電気による再付着を防止する働きがあります。
CS-JJのページ
■エアシャワー内で体を叩くと粘着ローラーをかけるはどちらが効果的?
エアシャワー内でじっとしていると風は同じところしか当たりませんし、当然、あたったところしか除去できません。そこで、補助的にエアシャワー内で体を叩く、もしくは粘着ローラーをかけるという動作を推奨しているところがあります。

このどちらの方法も実は大変効果的です。具体的なデータはまだとったことありませんが、エアシャワーの高速気流だけと比べると、かなり除去率がアップすることが予測できます。

しかし、どちらも問題点があります。まず、「叩く」方ですが、手が汚れます。せっかく手袋して手を洗ったのに・・・と言うこともあるかもしれません。それから、ウエアを叩くことで内部からのポンピング発塵を誘発する恐れがあります。ですから、アセンブリなど手先を使う場合には「手で叩く」と言う方法は避けた方が無難でしょう。対して、粘着ローラーは体のすべての部分に当てるということが難しいので当たったところしか除去できません。シートの交換やハンドルを通じてのクロスコンタミネーションも心配されます。
 ※参考資料 エアブローではとれない人の皮膚片は粘着ローラーでは除去できる
エアブローでの
異物除去効果
ローラー掛けでの
異物除去効果
◆粘着ローラー

毛髪の除去用途で使用することが多いのですが、エアシャワーでは取りにくい皮膚片など扁平な異物の除去にも効果的です。
粘着ローラーのページ
 ■エアシャワーの前にエアシャワーを設置すると効果がある?
エアシャワーをもっと効果的に使って、人のウエアに付着してクリーンルーム内へ侵入するホコリの軽減を実現したい。多くのアセンブリなどの、人手を介在して作られる製品の工場では同じお悩みをお持ちの方も多いと思います。

この目的のために次第に導入が増えてきたのが、エアシャワー前エアシャワーという装置です。メインエアシャワーはクリーンルームの入り口ですが、このプレエアシャワーともいうべき装置は前室(更衣室)の前に置かれます。工場内一般服で浴びるケースと事前に着替えてクリーンルーム用インナーウエアで浴びるケースがあります。

プレエアシャワーでは、メインエアシャワーよりも多くのホコリが落ちるので、床を上げて床吸い式にするとさらに効果的です。

一般服は短繊維で出来ていて、それ自体がホコリの塊なのですが、エアシャワーで表面に付着している分を落とすだけでも十分前室への持ち込みを減らすことができます。実はクリーンルームウエアの表面のホコリは着替える時に付着していると考えられるので、一般服からの脱落を減らすことが出来れば、クリーンルームウエアへの付着も減るという仕組みです。通過人数が多い場合、十分に教育することが困難な場合にはハードに頼ることも一案です。プレエアシャワーはこうした、前室の対策と組み合わせて、現状をよく分析したうえで設置すれば大きな効果を上げることができるでしょう。
■エアシャワーの動作後にすぐに扉を開けると汚れたエアが吹きだす?
これも試していないので、正確には分かりませんが、エアシャワーの動作終了後は少しシャワールーム内は陽圧になると思われます。動作中はずっと陰圧です。
エアシャワーは動作終了時、ファンが停止した後もほとんどの場合、ブレーキはついていませんから、空回りします。それと、わずかに膨らんだ陽圧室の圧が開放されることにより陽圧になるだろうという予想です。しかし、これは極短い時間であろうと考えられます。

ただ、一般的に動作終了後すぐに扉を開けないようにと言われていて、わざわざ、タイマーが付いていたり、インターロックの解除を5秒程度遅らせる仕様のものもあります。

エアシャワーの空気清浄度は吹き出し直後は対象物から吹き飛ばしたホコリの舞い上がりで非常に悪くなりますが、その風量によって急速に清浄化され、およそ20秒で高度な清浄度レベルに到達します。その時点では、仮にエアシャワー外に多少エアが吹き出しても、影響は小さいと思われますので、シーズシーとしては、動作終了後、すぐに扉あけても大丈夫と思います。また、ホコリが多少舞っていたとして、今度は5秒程度では落下しきれません。まだ、空中にホコリはいます。するとこれも理屈にはあいません。つまり、正しく運用されていれば、停止後のインターバルは必要ないような気がするのですが・・・。

ただし、エアシャワーで落としたゴミホコリが、エアシャワー内にあることも事実です。少しでもクリーンルームへの持ち込みを軽減するためには、粘着マットやアイビーキャッチャーの活用、さらにはしっかりとした清掃管理が必要でしょう。 

一例だけ、ミストストリームでエアシャワーの動作終了後の気流を調べた機種がありますが、モーター切り替え式で高速気流の終了後は自動的に低速循環運転に切り替わるタイプでしたが、終了直後も陰圧でした。
 
◆粘着マット

エアシャワーで落としたゴミの回収に役立ちます。1人用エアシャワーの奥行きは900mmであることが多く、600×900mmマットがちょうどぴったりの大きさです。
粘着マットのページ
 ◆ミストストリーム

純水ミストをトレーサーにクリーンルーム内の気流を観察するためのツールです。
ミストストリームのページ
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