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クリーンルームの定義と規格について

シーズシーへのお問い合わせの中でもっとも多いのがクリーンルームの定義や規格についてのものです。また、クリーンルームリンクスのアクセスでも「クリーンルームとは?」「クリーンルームの規格」が毎月1位、2位を続けています。最も関心の高いテーマと言えます。
このページでは、クリーンルームの定義と代表的な規格についての解説、また、JIS規格の中でクリーンルームに関連したものをいくつかご紹介いたします。
=クリーンルームの定義=
クリーンルームの定義は1994年に制定され、2000年に改訂された JIS Z 8122(コンタミネーションコントロール用語)に次のように規定されています。
◆コンタミネーションコントロール(清浄度管理)
限られた空間、製品などの内部、表面または周辺について、要求される清浄度を保持するために必要とするあらゆる事柄について、計画を立て、組織し、実施すること。
◆クリーンルーム
コンタミネーションコントロールが行われている限られた空間であって、空気中における浮遊微粒子、浮遊微生物が限定された清浄度レベル以下に管理され、また、その空間に供給される材料、薬品、水などについても要求される清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件についても管理が行われている空間。
◆リンクスでは
「クリーンルームとは?」にはいくつかのクリーンルームメーカーのクリーンルームの定義について書かれているページをリンクしています。いずれも上のJIS規定をもとに分かりやすくアレンジしたもののようです。
インターネット上の資料ですから、分かりやすくする工夫は必要だと思います。リンクスでも「クリーンルームってどんなところだろう?」と疑問をもった人が「なるほど」と思えるようなページを作ることが大切だと考えています。

リンクス/クリーンルームとはのページ  リンクス/クリーンルームの規格のページ
=クリーンルームの規格=
現在、日本で一般に使用されている清浄度クラス表示は必ずしも統一されていません。方式ごとに基準となる体積や粒子径が違うために、どの規格による表示なのかを注意する必要があります。代表的なものは、次の4つです。
◆JIS方式
JIS B 9920の清浄度クラスの表示で1m3中の0.1μm以上の粒子数を10のべき乗で表したときの指数で表します。ISO基準が制定されたのを受け、2002年に改定されています。

表示:クラス1〜9 ※クラス5〜8はFED−STD−209Dのクラス100、1,000、10,000、100,000にそれぞれ相当します。
◆FED-STD-209D(米国連邦規格、1988年)
単位は英国単位(FS単位)。0.5μm以上粒子を基準とし、立法フィート中の粒子数を表示します。実際にはいまだに一番良く使われていると思います。サイトの中でもお問合せフォームなどではこの表記を使用しています。

表示:クラス1、10、100、1000、10000、100000
◆FED-STD-209E(米国連邦規格、1992年)
単位はメートル法(IS単位)を優先し、英国単位(FS単位)を併記します。清浄度クラスは0.5μm以上粒子を基準とし、粒子数を10X乗個/m3で表し、X値をクラスとします。メートル法使用を明確とするためMを付加しクラスM(X)とします。

表示:クラスM1〜M7

★清浄度の単位体積は1cf? 1立方メートル?★
    209Dと209Eの比較表はこちら
◆ISO方式
日米欧を中心に初の世界統一規格として作成が進められています。
ISO規格は「クリーンルームと付帯する制御環境」を規定した次の二つから成ります。
1) ISO 14644−1 Part1「空気清浄度のクラス分け」
2) ISO 14644−2 Part2 「試験及びモニター手法」
ISOクラス表示では、基準粒子径は0.1μm、基準体積は1m3で、JIS方式が取り入れられています。

表示:ISO class1〜9
    →ISOクラス分類表
=クリーンルームに関連したJIS規格について=
JIS規格の中にはクリーンルームや関連の深い機器・備品についての評価や管理についての規格があります。ここではその中からいくつかをご紹介します。
◆JIS B 9920 クリーンルームの空気清浄度の評価方法 2002
ISO14644−1の制定を受け、2002年に改定された。主な改定点は以下の通り。

適用範囲:旧規格では適応範囲をクリーンルームとしていたが、改定規格では「クリーンルーム及び関連制御環境」としている。
清浄度クラス及び対象粒径:ISOと同じくクラス9とし、クラス規定0.1区切りの中間クラスが設定できるとしている。また、粒径については旧規格では0.1μm〜5μmの範囲であったが、0.1μmより小さな粒径についてはU表示、5μm以上の粒径についてはM表示を用い、評価対象とすることができる。
測定点の数:クリーンルーム面積又は気流通過面積の平方根として求める方法を採用。最少点数は1点。
測定回数:測定点数1点の場合は測定回数は最低3回必要であるが、測定点数2点以上の場合は、測定回数は最低1回。
評価方法:光散乱式粒子計測器による清浄度の評価方法とクラス4以上の清浄なクラスでは「逐次サンプリング評方法」が適用できる。
予備試験:旧規格では規定されていなかったが、「清浄度の評価」の信頼性を向上させるために、清浄度試験に先立ち、予備試験として、a.風量又は風速試験、b.差圧試験、c.誘引リーク試験、d.設置されたフィルターのリーク試験を行い、仕様どおりクリーンルームが運転されていることの確認を義務づけた。
粒子計測試験及び試験頻度:試験条件(試験頻度や試験方法)は、指定される清浄度クラスに応じて、表2のように示される。

また、以下の附属書がある。
附属書A(参考)清浄度クラス(表1)のグラフ表示 
附属書B(規定)光散乱式粒子計測器による清浄度クラスの評価方法
附属書C(規定)粒子濃度測定結果の統計処理
附属書D(参考)対象粒径範囲外にある粒子濃度の表示法
附属書E(規定)逐次サンプリングによる評価法
◆JIS B 9919 クリーンルームの設計・施工及びスタートアップ2004
クリーンルーム施設の設計施工に要求される事項についての規定。関係する仕様規定は参考例として附属書に示されている。

附属書A(参考)制御及び分離の概念
附属書B(参考)清浄度クラスの分類例
附属書C(参考)施設の検収
附属書D(参考)施設の配置
附属書E(参考)建設及び材料
附属書F(参考)クリーンルームの環境制御
附属書G(参考)空気清浄度の制御
附属書H(参考)発注者/使用者と設計者/供給者間で合意すべき要求事項の補足仕様
附属書I((参考)参考文献
附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表

この中からいくつか抜粋でご紹介します。
附属書A中 シェル状汚染制御の概念図  ※ワーク、作業員の動線とクリーンエリア、清浄度を考える上で参考になります。
附属書B中 ヘルスケア製品用無菌プロセスのクリーンルーム例  ※清浄度クラス、気流形式、平均気流速度、適用例を表示
        マイクロエレクトロニクスのクリーンルーム例  ※清浄度クラス、気流形式、平均気流速度、換気回数、適用例を表示
◆JIS B 9921 光散乱式自動粒子計測器1997(2003確認)
いわゆるパーティクルカウンターについての規定。以下の附属書がある。
附属書1(規定)粒径判別に用いる試験用空気の作り方
附属書2(規定)相対比較試験
◆JIS B 9922 クリーンベンチ2001
送風機及びHEPAフィルタ又はULPAフィルタを内蔵し、作業空間を一定の空気清浄度に維持するクリーンベンチについての規定。(作業空間が負圧になるものには適用しない) 
クリーンブースについては適用できるとしている。また、ファンフィルタユニットについての附属があるが、解説中にクリーンベンチとファンフィルターユニットの試験方法は異なり同一に扱うことは出来ないとしている。

附属書(規定)ファンフィルタユニット
◆JIS B 9923 クリーンルーム用衣服の汚染粒子測定方法1997(2003確認)
クリーンルーム用衣服(清浄衣服)の生地の内外に付着している粒子数の測定方法についての規定。顕微鏡法と光散乱式自動粒子計測器法の2種類がある。
◆JIS B 9924 表面付着粒子計測器1990(2004確認)
ウエーハ上に付着した粒子状汚染物質の粒径及び個数を光学的に測定する表面付着粒子計測器についての規定。
◆JIS B 9925 液体用光散乱式自動粒子計測器1997(2003確認)
いわゆる液中パーティクルカウンターについての規定。
◆JIS B 9926 クリーンルーム 使用する機器の運動機構からの発塵量測定方法1991(1997確認)
クリーンルームで用いる機器の運動機構が運転時に発生する微粒子の大きさと数を測定する方法についての規定。

※この規格については97年の確認が最新であるが、それ以降にフラットパネルディスプレイ関係やフィルム加工ラインなど、急速に装置が大型化されており、同規格での測定が困難と思われ、更なる改定が待たれるところである。
◆クリーンルーム用エアフィルタ−性能試験方法1999(2004確認)
クリーンルーム及びクリーンルーム機器に用いる粒子捕集用のエアフィルタの性能試験方法についての規定。

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